2015年2月に半月ほど仕事でサウジアラビア国を訪問しました。日本にとって最大の石油輸入国ということは多くの人が知っていますが、観光で入国できないこともあってあまりなじみが無い国です。訪問して見聞きしたことを紹介します。
1. 車社会
どこにいくにも車が必要です。車以外の交通手段がほとんど無く、国土が広大で施設が点在しているため「ちょっとそこのショッピングセンター」にといっても車で何分もかかりますし、日中は暑いので歩くわけにはいきません。
ご想像の通り、産油国なのでガソリンは安いです。1リッター15円程度でしょうか。このためエコカーはさっぱり見かけません。大きい車が人気のようで、アメリカ車のフォードやシボレーの大型バンを多く見かけます。ガソリン代が日本の10分の1なら燃費を気にしなくても良いというわけです。
車が多いため、首都リヤドの街は路上駐車でいっぱいです。幹線道路から少し中に入った狭い道の両サイドにはびっしりと車が駐車されており、すれ違うのが大変です。車のドアミラーのこすった跡が多いのも納得できます。
2. イスラム教
最も敬虔なイスラム教の国といわれています。1日5回のお祈りがあります。朝は5:30頃にお祈りの声が聞こえてきます。昼食時などではお祈りが終わるまで飲食店の外で待たなければなりません。アルコール類は一切禁止で、飲食店にはノンアルコールビールしかありません。私はそんなにアルコール類が大好きというわけではありませんが、まったく飲むことができないと寂しい気分になります。豚肉も食べることができませんが、食事はその都度調理して提供されることもおいしいです。女性は全員がアバヤという目の部分のみに切れ込みのある(窓があいている)黒い服をまとっています。写真を撮ることができないと聞いていましたので今回の報告には写真はほとんどありません。
3. 砂漠
2月はそうでもないらしいのですが、風が強い日は砂が巻き上げられています。高速道路では砂で視界が悪くなり非常点滅灯をつけて走っています。ほぼ毎日のように車を洗うそうですが、洗っていない車は砂にまみれています。このためかほとんどの建物はもともと砂の色をしています。まれにガラス張りのビルがありますが、砂で汚れて粗末に見えます。
4. 親切な人々
私の接した人たちは皆親切な方ばかりでした。親しい挨拶にはじまり、私のカタコト英語に耳を傾けてくれたり、車の運転手はわざわざ車を降りていろいろと案内してくれたり。ただ、少し時間にルーズな面が。
5. ゴルフ事情
宿泊しているホテルの近くにゴルフ場があったので行ってみました。ゴルフはポピュラーでは無いので運転手にゴルフ場名を言っても通じません。すぐ近くにいるはずなのにゴルフ場らしいものが無くて困っていたところ、良く見るといくつか小学校の朝礼台のようなものが。砂漠のゴルフ場なので、芝がはってあるわけではないのです。ティーンググラウンドは朝礼台に練習場マットがおいてあるような感じ、フェアウェイやグリーンなどは全て砂地にオイルをまいて固めたもの。プレーした人のインターネットの書き込みには「こんな難しいゴルフは初めてだ」など。そのうえ日中は暑く営業時間は夕方から。このため、プレーできずに帰ることにしました。