吉田薫(経営コンサルタント)の「仕事もゴルフも『心技体』」

内部統制・不正防止コンサルティング

中堅・中小企業の内部統制・不正防止コンサルティング

054436dd7339bed036fe817fc2ce37d3_s多くの大企業で内部統制のコンサルティングをおこなってきましたが、内部統制は中堅・中小企業にこそ必要と考えます。中堅・中小企業では、ひとりでいくつもの仕事している、ジョブローテーションが少なく長期間同じ仕事をしている、仕事の仕組みが確立していない、何かあったときの体力が小さい、大企業から内部統制を求められているからです。しかしその取り組みについて、コストがかかる、余裕が無いなどの理由からあまり関心は高くありません。

中堅・中小企業が内部統制に取り組むメリットは多くあります。経営者のメッセージを社員に送る機会となる、兼任の担当者に協力する体制作りができる、自社の課題解決につながる、担当者ノウハウの共有化などが人材育成になるなどです。

内部統制・不正防止の取り組み手順

内部統制・不正防止は次の手順で取り組みます。ic1

①現状認識:業務フローを作成するなどにより、現状の業務を確認します。

②問題の特定:業務上の問題点を特定します。職場でも確認することで現場の声も反映する。

③対策立案:解決すべき問題について、その対策を立案します。担当者で知恵を絞り、あらゆる可能性を追求します。

④管理ルールの確立:採用する管理ルールを確立します。文書化、現場の表示などにより運用の準備をします。

⑤運用:確立した管理ルールを運用します。管理職などの上位職こそが率先垂範します。

⑥評価、改善:運用を評価します。不適切な場合には知恵を絞り改善します。

有効な取り組みとするために

内部統制・不正防止を有効な取り組みとするために以下に留意します。

①ヒヤリハットの報告と再発防止

従業者は日頃の業務に置いてヒヤリとしたこと、ハッとしたこと、これは少し問題だと思うこと、こうすれば不正ができてしまうことなどを見聞きするものです。これらの情報を適切な部門に速やかに情報が伝達され、対策されることで不正の芽は摘まれますし、業務の改善につながります。

②職場で守りやすい工夫

業務ルールを規定などの文書に記載するだけでは職場で順守されません。記録帳票を工夫する、現場の表示を工夫する、コンピュータシステムを工夫するなど職場担当者が手間をかけずに確実に守ることができる仕組み作りに知恵を絞ります。

③過剰なルールの回避

ルールを作成する担当者は過剰なルールを作りがちです。特に目にするのは2重チェック、3重チェックとチェックを増やすことです。過剰なルールを守るために業務量が増大するばかりで、現場からは「やってられない」となってしまいます。該当する業務の不正をチェックする最適な場面の選定とその方法に知恵を絞り、業務負荷の無い確実な統制をはかります。

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